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DeNAが提供する通信教育アプリ「アプリゼミ」について補足

今月26日に、DeNAが小学校1年生向けの通信教育タブレットアプリを

提供開始したことをお伝えしました。

お伝えした内容は、おもにニュースサイトで報じられている事柄を

要約して書かせていただきましたが、

本日はアプリを提供しているDeNA自身のサイトでのこのアプリの紹介ページ(http://dena.com/press/2014/03/dena-applizemi0320.php)

を中心にレポートしたいと思います。


まず、今回の小学生1年生向けのアプリ提供開始の前に、

DeNAは昨年2013年12月から「アプリゼミ「入学準備号」の提供を開始、

未就学児向けに小学校入学に備えた学習メニューを配信」していたとのことです。

いきなり4月から開始したのではなくて、きちんと前段階・準備段階を用意していたのですね。


そして、アプリ配信の背景として、

「文部科学省が推進するICT教育の環境整備により、

2020年までには小中学校の生徒1人に1台のタブレットが行き渡る」

ことを挙げています。

これから家庭で個人購入されたタブレットだけでなく、

自治体の予算措置に基づいた教育現場でのタブレットの普及が予想されるために

それへ向けて早期からタブレット対応を始めたものと思われます。


しかし、「タブレット対応」と言っても、DeNAは教育産業の会社ではありません。

インターネットを中心とするIT企業の代表格。

しかし、その教育の世界から見れば完全に「門外漢」である企業であっても、

最近のように異業種企業間のコラボレーションがさかんに行われる時代にあっては、

新たな分野へあまり長い準備期間をかけることなく参入することが可能です。

実際、今回のDeNAが配信している教育アプリの内容を企画・監修しているのは

小学校教材・英語教材制作のプロ中のプロ、NHKエデュケーショナルが行っているのです。


タブレットや配信アプリなどのような新しい技術が世の中に広がった時、

教育産業に元々いた企業がITのノウハウを持った企業と組んで

教育アプリを開発した方がいいのか? 

あるいは、IT企業が教育や教材制作のノウハウを持った企業と組んで

参入した方がいいのか? 

一概に正解を出すことはできませんが、

少なくとも今回のDeNAの発表内容を見る限り、

この会社はこの事業においてかなり大きな成功を収めるであろうことが予想できます。


理由としてあげられるポイントが3つあります。


まず第一に、

前回も述べたとおり、「ハードに汎用機を使用」していること。

教育関連企業トップのベネッセが作ったタブレット教材は、「専用機」。

受講料に専用機のハード料金を含めて、強制的(?)に

自社の専用タブレットをユーザーは購入することとなります。

インターネット企業のDeNAは、ネット社会ではオープンな環境が受け入れられ、

供給側が顧客を安易に囲い込もうとすると成功しないことを熟知しています。

個人的に、私はDeNAのやり方が最終的に支持を得ることになるのではないか、

と想像しています。


第二に、DeNAがオンラインゲームの覇者であるという点です。

モバゲーの成功によってDeNAはソーシャルゲームの世界で莫大なユーザーを獲得し、

大きな売り上げ(利益)を得ています。

すなわち、「どのようなコンテンツを人は楽しいと感じるのか?」ということを

熟知しているのです。

このノウハウを教育の世界に持ち込むことによって、

そのアプリを使用するユーザー(児童)は、楽しみながら学ぶことができます。

これを端的に表しているのが、DeNAのサイト上で使われている

「エデュテインメント」という言葉です。

つまり、DeNAは教育とエンターテインメントの融合を目指しています。

「楽しい」ことに関しては教育産業の覇者がどんなにガンバってみても、

おそくらくDeNAには歯が立たないことでしょう。


最後に、「圧倒的な資金力」です。

DeNAは、インターネット企業の典型として、

極めて利益率の高い収益構造をもっており、

ソーシャルゲームを中心とするユーザーからの幅広い支持に支えられて

驚異的な売り上げと利益の伸びを見せています。

ちなみに、昨年2013年度の売り上げは2,000億円を超え、

純利益は450億円にも上っています。

このような資金力によって、プロ野球の横浜ベイスターズの獲得も可能となりましたし、

今回の教育アプリのリリースについても、

まず、小学校入学前の児童を対象に「入学準備号」を提供し、

かつ、1年生向けのアプリ本体を配信開始しても、

「最初の3カ月は無料」などという

いままでの教育界では考えられなかったような思い切った手法を

とることができるのです。


今回のDeNAの教育産業参入は、

小学校英語・子ども英語の世界にとどまらず

これから常に注目しなければならなくなりそうです。


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DeNA 通信教育アプリ「アプリゼミ」の提供を開始
http://dena.com/press/2014/03/dena-applizemi0320.php

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2014年3月31日 16:16
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