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オランダの英語教育 【その1】

オランダに関する様々なニュースを配信している

「オランダニュース」のサイトで、

ちょっと驚くべきレポートが配信されていましたのでご紹介します。


オランダは、非英語圏の中ではたいへんに英語力の高い国民として知られているのですが、

なんと、小学校で生徒に英語を教えている教師の英語力が

劣っていることが原因で、

早期英語教育の効果が上がっていない、という調査結果があるというのです。


これは、学力テストを行う団体が調査したというのですが、

日本でもこれから数年後に迫っている英語教育の改革を成功に導くためにも

是非ともよく内容を吟味しておいた方がよさそうです。


日本では、現在、5・6年生において小学校英語教育(外国語活動)が

全国の公立小学校で行われていて、

自治体によってはそれよりももっと早い時期から

(最も早い例では小学校1年生から)英語を取り入れているケースも見られます。

オランダは、この日本の現状に酷似しており、

教育省の副大臣が5年生から英語を開始するのではなく、

もっと早めるべきだ、との発言を行ったりしています。

(現在は、日本と同様に義務付けられているのは5年生からの開始)

このような流れの中、注目されるのは開始年齢を早めることによって

どのくらい学力の向上が実際に見られるのか?というデータです。


しかしながら、残念なことに、学力テストを行ったCITOという団体によると、

小学校6年生の英語力は、調査を開始した2006年から

まったく進歩していない、というのです。

これの原因として挙げられているのが、教師の英語力不足です。

小学校教師を目指す学生が学ぶ教師養成講座の中で、

半分以上の59%が英語を習わなかった、というのですから少々驚いてしまいます。


日本においても、英語教育の開始年齢は下げる方向での議論が進んでおり、

いくつかの自治体ではすでに3年生、あるいは1年生から英語の授業を行っていますが、

その開始にはかならずALTや地域における英語教育経験者の確保が

前提となっています。

また、文部科学省が計画している英語教育開始の早期化のためにも、

大学の教員養成課程における英語が必要科目として挙げられています。


オランダで、もしもこのような人員がきちんと確保されないまま

小学校英語の開始年齢早期化が行われてしまったのであれば、

これは時期尚早であったと言わざるを得ないかもしれません。

我が国としては、オランダの実情をよく調査して

自国の改革成功のために役立ててほしいものです。


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オランダニュース:
http://www.portfolio.nl/article/show/5448
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2014年3月19日 16:09
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