
私たち“英語カード.com” は、1998年設立の印刷会社が運営しています。
私(有限会社サッコグラフィクス 社長:佐古建夫)は妻とともに外国語学部英語学科出身で、妻は会社設立以前から小・中学生に英語を教えておりました。
起業後も、オフィスの一角を使用してしばらくの間は教室を続けていたのですが、印刷業が軌道に乗ってからは英語教室は辞めて二人共印刷物製作にかかわってまいりました。しかし、ここ数年間は印刷物作成を受注するビジネスは徐々に減少し始め、印刷の世界で培ったノウハウと経験を他の分野で生かせる道はないかと探し続けておりました。
そんななか、幼稚園や小学校の子ども達に英語を教えていらっしゃる個人経営の英語教室が全国には多数あり、使用されている教材の多くを先生方がパソコンとプリンターを使って自作していらっしゃることを知りました。 (妻が英語を教えていた頃もパソコンを教材作りに使う機会はあったのですが、画像と文字を自由にファイル上で扱うスキルがいまひとつ不充分で、中学生向けの文字問題作りに使用していた程度でした。いわば、ワープロとして使うだけの限定的な使い方でした。)
しかし昨今では、驚くほどハード・ソフト両面でデジタル環境が整い、 インターネットで無料イラストをダウンロードし、ワード上に貼り付けて加工し、インクジェットプリンターで印刷して、最後に耐久性を持たせるためにラミネートする。そんな教材作りを多くの先生方が全国で行っていらっしゃることを知ったのです。
そして、私なりの視点からこういった先生方にお役に立てることはないだろうか?と考えたとき、全国の子ども英語の先生方が抱えていらっしゃるであろう、以下のような問題点が浮かんできました。

1. 子ども英語の世界で使用されている絵カードのイラストは、
海外のものが多いため、必ずしも日本人の目から見たときに
子ども向きとは思えないタッチで描かれているものが多い。
(日本人の目で見ると、「コワイ」イラストがとても多い!)
2. 子ども英語教室の先生方が教材に費やせる予算は必ずしも多くないため、
無料ダウンロードサービスなどに頼らざるを得ない場合が多い。
そのため、欲しいイラストを集めるためには複数のサイトから
異なったタッチ(画風)のイラストをダウンロードせざるを得ない場合が起こりうる。
すると、バラバラなタッチ・雰囲気を持ったイラストが
一つの教室内で混在してしまう結果となり、
それを見た生徒さんたちが混乱する恐れがある。
3. 幼い生徒さんたちが絵カードを扱う際、折る、破るなど
痛めてしまう可能性は極めて高い。
しかし、だからといって、もともと『再利用可能な資源』である紙に
わざわざ費用と時間と手間を掛けてラミネートをすることは、
省資源とエコ対応が求められている今世紀の流れに明らかに逆行している。
これは、インクジェット用にラミネートをしなくてもいいレベルの
コシと厚みを持った「両面」インクジェット印刷対応の用紙が
極めて少ないことも原因のひとつと考えられる。

これらの問題点は、印刷の世界で長年働いてきた私にとって解決が比較的容易であり、先生方のお役に立てる可能性があるポイントであることに着目して、2007年秋からサイト構築の準備に入りました。
そして、さまざまな準備を経て 翌2008年5月に”英語カード.com ”をスタートさせた次第です。
上記三つの問題点を私なりに「印刷人」の立場から解釈すると、以下のような解決策をご提供できることがはっきりとしてきました。

1. 2. 子ども英語教育に使用されるイラストは、「親しみやすくて優しさがありカワイイ」
タッチであることが理想です。
その点から、インターネット上でビジネスプランに基づいたイラストレーターの公募を行い、
実際のイラストのタッチも確認したうえで、一人の最適と思えるイラストレーターを発掘いたしました。
このイラストレーターに全てのイラストを発注し、「統一感のある世界観」を持った絵カードを作成。
今までになかった世界を作り上げました。
3. 子ども英語教室の先生方が、絵カードにラミネートを「せざるを得ない」現状を
解決するために、紙卸会社に数多くの問い合わせを行って、
・厚みとコシが十分ある
・両面ともインクジェット印刷対応
・表面がツルツルで、フラッシュカードとしての使用に適している
という特徴を持ったインクジェット対応紙を探しだし、当社オリジナルのネーミングを施して、
「プロ紙(がみ)【スーパーマット】」と名づけて販売開始いたしました。
(名前は、「印刷のプロフェッショナルが選んだ、プロの皆様へ向けた用紙」
という意味から名づけたものです)
そして、サイト立ち上げからしばらくした頃、たまたま拝見した文科省のホームページで、小学校英語教育必修化へ向けて「英語ノート」を作成したにもかかわらず、「サーバーへの過大な負荷を防ぐため」に、英語ノートで使用されているイラストのダウンロードが中止されていることを知りました。
その時点で、数百点の子ども英語教育用イラストの「ストック」を保有していましたが、さらに追加のイラスト作成発注をかけて英語ノートに掲載されているイラスト全てを網羅し、それを二枚のCDに納めて「小学校英語 絵カードデータ全集」として発売開始致しました。
全国の小学校や学校指定納入会社の方々から多くのご注文・お問い合わせを頂き、反響の大きさに驚いております。
(反響といえば、お買い上げいただいたお客様の中には、小学校だけではなく中学校も含まれていることには、教育現場のナマの現状を垣間見たような気がいたしました。)
当社は、現在でも印刷会社であることにかわりはありませんが、もうすでに印刷ビジネスと子ども英語教材ビジネスの規模の大小は逆転しております。これからは、子ども英語教育の世界における教材作りを印刷のノウハウと経験を持ったものの視点から続けていく所存です。「英語嫌い」や「英語アレルギー」を一人でも減らして「英語好き」な日本人をたくさん育てていくためには、子ども時代に最初に英語に触れる機会が極めて重要であることはいまさら言うまでもありません。この重要なタイミングの教育現場で、少しでも使いやすく、親しみやすく、安全な教材を先生方にお届けすることが出来るように、私たちは進んでまいります。
そのために、販売スタイルに加えて、無料のデータダウンロードサービスをこれからも続けて、子ども英語教育に携わっていらっしゃる先生方の「お役立ちサイト」としての役割を続けてまいります。